COSMONAUT
約3年ぶりにリリースされたBUMP OF CHICKENのニューアルバム。
一回目に聴いたときは、「あれ? まさかの駄作か!?」と感じてしまった自分が馬鹿だった。これまでのアルバムとは別次元にあるアルバムだ。
以下ネタバレ注意
激しい曲がないなーと思ったけど、よく聴けば"R.I.P."から"ウェザーリポート"、"透明飛行船"と、かなり疾走感あるサウンドで作られた曲が続いている。それから"魔法の料理"からは聴かせる曲がラストの"beautiful glider"まで続く。
構成的には、一曲目の"三ツ星カルテット"が夕暮れで、"beautiful glider"が夜明けと、ある一夜を一枚で表現しているように感じた。
これまでのアルバムと大きく違うのは、幼少の頃の記憶をなぞるような詞の曲がほとんどを占めていること。しかし、"イノセント"や"beautiful glider"でその記憶を抱えて、さらに未来へ踏み出そうという決意を表しているように感じる。
しかし、それでいて芯はまったくぶれていない。どの曲をどう切っても、バンプにしかできない表現。傑作だ。
さて、今日は双子座流星群の日だが、私はこのアルバムはこの日を狙って出したのではないかと思う。
アルバムのタイトルは『COSMONAUT』、すなわち『宇宙飛行士』であるし、一曲目の"三ツ星カルテット"の三ツ星とは冬の大三角のことだが、夜空で双子座を見つけるときの目印になるのがやはり冬の大三角である。また歌詞の中にも双子座を連想させる単語が織り交ぜられている。
宇宙好きなバンプの事だから、狙っていてもおかしくない。実際かなり怪しいと思うのだが、どうなんだろう・・・