into the green
本日発売(購入は昨日)の二作。
cinema staff/into the green
本作よりメジャーデビューした、残響系オルタナエモバンドの2nd e.p.。春のツアーでは、「今後のシネマの指針となる曲ができました」と語っていた新曲『into the green』、それからもう一曲『棺とカーテン』に加え、ライブでの定番といえるインディーズ時代の曲を4曲の計6曲を収録している。#1:into the greenは、いままでありそうでなかった手触りを持つ、彼らのルーツとなる音楽が高い次元で融合した、素晴らしい楽曲になっている。また、「名前を呼んでくれ それ以外は何もいらない」というフレーズが極めて印象的だ。同時収録の再録曲4曲は、もはや別物と言っていいほどの変貌を遂げており、特に#4:優しくしないでは、ライブの衝動をそのまま閉じ込めたような凄まじい攻撃性を(以前にも増して)獲得しており、必聴だ。
くちづけ(初回限定盤A)(DVD付)

Plastic Tree/くちづけ
15周年"樹"念作品と銘打った、バンドの15周年を彩る32ndシングル。タイトルトラックの#1:くちづけは、ピアノによるリフが印象的な、プラ独特のポップセンスが如実に現れた楽曲になっている。Vo.有村竜太朗がインタビューでも語っているように、確かにいい意味でCureぽく、疾走感があるのに微睡んでしまいそうな、中毒性のある楽曲だ。本作もご多分にもれず通常版が2ヴァージョンあり、Aにはトランスオレンジ、Bにはクローゼットチャイルド(いずれもHide and Seek収録)の再構築版が収録されている。私はAを購入したのだが、どうもBのクロゼーットチャイルドの方は凶悪な感じに生まれ変わっているようなので失敗したかもしれない。

Plastic Tree/くちづけ
それにしても。最近はRockin'on JAPANなどにも掲載され、ROCK IN JAPAN Fes.に出演したり、ついこのあいだは有村がTHE NOVEMBERSとセッションしたりと、V系という枠を自ら乗り越えて、その音楽性を受け入れてくれそうな層に接近する動きを見せている。それはおおいに結構だし、間違いなく新たなファンを獲得するだろう。個人的には喜ばしいことだ。
だが・・・いい加減ヴァージョン違い商法はやめてくれないかなぁ!! 純粋に曲が聴きたいリスナーの一人としては、初回版に収録の”初演版”だかは別にいいとしても、カップリングの曲は通常版を2枚買わないと聞けないのは痛い。せめて初回版A、初回版B、通常版の3ヴァージョンぐらいにしてくれ・・・ 通常版買ったらカップリングは全曲聴けるようにだな・・・
これがあるから、正直なところプラのCDは毎度購入をためらうおんだよ。せっかくロキノン系のリスナーを取り込もうとしても、詰めが甘いというかなんというか・・・