山迫さん、礼央さんと私の3人で調査へ。調査地は芸予諸島の赤穂根島という半無人島で、数年前から昆虫研の学生によって昆虫類の調査が行われている。研究室に学生は数居れど、ハネカクシ屋がこの島に解き放たれるのは初。FITを持参する馬鹿の上陸も初。尿素トラップを試みようという変人が上陸するのも初である。
私の目的は、ハネカクシを数採ることはもちろん、現在「珍品」と言われているこの島のアリヅカムシを駄物にしてしまおうというものである。ほぼ全域を照葉樹林に覆われているのに、アリヅカムシが珍品だとは到底考えられない。
さて、何故赤穂根島を半無人島という表現にしたかというと、我々のホストである宮脇さんご夫妻以外はだれも住んでおらず、そのご夫妻も常にお住まいになっているわけではないためである。無人島ではないが有人島ともいえないので。
山迫さんの車で10時過ぎに大学を出発。伯方島で塩ラーメンを食べ(これは、非常に重要なことである)、船で岩城島へ。岩城島からは小舟で赤穂根島に渡る。

昼に到着し、夜まで調査。あちこちで人の痕跡が自然へと帰りつつあり、儚さを感じた。私は獣道から山に分け入り、尿素を撒きまくり、FITを設置した。2基しか設置しなかったので、一晩でどれだけ成果が上がるか不安だ。
夜は島でとれた(ほぼ自給自足!)美味しい野菜や媛っ子地鶏をご馳走になり、いいお酒もいただいた。
夜も採集に出かけようと話していたが、あまりにも寒いので中止した。