■

アンチドーツ(解毒剤)

Foals（フォールズ）はオックスフォード出身の５人組UKダンスロックバンド。ダンスミュージックとロックの融合というのは、もう最近の流行と言ってもいいだろう。日本でもサカナクションはかなり有名どころだし、最近ではMAN WITH A MISSIONなどもそのくくりに入れていいと思う（Fear and Loathing in Las Vegasあたりはちょっとまた毛色が違うかな）。しかし、このバンドは四つ打ちのビートで電子音をピコピコ鳴らしているかというと、そういうわけではなくて、むしろUKロックを基調にダンスミュージックの雰囲気を加味した、という感じ。その楽曲はどこか優しさともの悲しさが漂っている。そしてなにより、ポップ。
本作は記念すべき1stだが、のっけからキラーチューンの嵐。変則的なリズムに、単音フレーズやトレモロを織り交ぜながら情緒あるメロディーを奏でるギターが乗り、妙な疾走感で突っ走っていく曲が多い。そこに乗るボーカルは抑揚なく、感情を殺して歌っている印象が強く、どことなく無機質な感じ。個人的に気に入ったのは、#2:Cassiusと#4:Olympic Airways。

Foals／Olympic Airways