ニホンザリガニの分布が日高山脈で分断されていた−サイエンスポータル
北日本に分布する、日本唯一の在来ザリガニであるニホンザリガニを遺伝的に解析したところ、地域的に著しく分化しており、特に日高山脈の東西で大きく2つのグループに分けられ、それらは別種レベルで分化しているということが判明したというもの。興味深いのは、津軽海峡を隔てた道南部と東北ではあまり分化していないということ。北海道で2種に分かれたもののうち、西部の種が津軽海峡が陸地だった時に東北へと分布を広げたのだろうか? そして二種に分けられるのならば、真のニホンザリガニはどちらの種なのか・・・?
また、ニホンザリガニは絶滅危惧II類にランクしているが、今後の保全活動についても見直しの必要性があるだろうし、各地の個体群をそれぞれ保全していくことも考えなければならないかもしれない。これまで以上に、開発はもちろん、アメリカザリガニウチダザリガニの脅威から守っていかねばならないだろう。

原著論文を読んでみたいが、軽く検索しただけでは該当論文はひっかからなかった。